早漏治療薬パキシル(一般名:パロキセチン PAROXETINE)
パキシルとは

パキシル(パロキセチン)はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に分類されている抗うつ剤の一種です。うつ病やパニック障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神的な疾患症状の治療に効果を発揮します。パキシルは早漏症の治療薬ではないのですが、パキシルの副作用として射精時間の延長の効果がみられ、早漏改善に効果があります。現在は早漏治療薬で有名なダポキセチンを主成分とするプリリジーが一般的になっています。
パキシルの効果
海外の臨床試験のデータによりますと、パキシルを服用した被験者が射精に至るまでの時間が平均24秒だったのが30秒~90秒に改善したとの報告がされています。
パキシルは一般的に性行為の5時間前に服用すると4~6人に1人の割合で射精までの時間が30秒~90秒延長し、約10~30%の方が早漏が改善したと報告されています。
パキシルとプリリジーは併用できません
パキシルとプリリジーは同じセロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)に分類されます。SSRIの過剰摂取によって様々な副作用に見舞われる可能性がありますので併用はできません。
セロトニン作動性をもつSSRI、3環系抗うつ薬の薬剤を使用していた方は、薬剤の使用を中断し、14日以内は併用禁忌となります。
正しい早漏治療を
早漏治療薬のプリリジー(ダポキセチン)やリドスプレーではなく、前立腺肥大症の治療薬であるユリーフ(シロドシン)や癌性疼痛の適応であるトラマール(トラマドール)を処方しているクリニックがありますが、ユリーフ(シロドシン)は逆行性射精の副作用が100%生じ射精感を得れません。トラマール(トラマドール)は依存性があるため中毒にならないように気を付けてください。正しい治療を行っていないクリニックに注意しましょう。